こういう面白いストーリーは、どうやったら思いつくのだろう? どちらかというとオカルト的な題材のドッペルゲンガーを科学的根拠で裏付けしてSFに仕立てるとは……。掌編小説やショートショートは、少ない文章でバランスよく話を構成するテクニックが求められるが、この作品は、起承転結が実によく出来ている。
デジャ・ヴという現象が脳の混乱によって生じるように、臨死体験やドッペルゲンガーのも脳の混乱が作り出すものだという説は本当だろうか? それでは、あまりにも夢がないので私は異次元説に一票投じたい。
ところで、質量保存の法則でいうなら、一番初めに麗華が消えた世界はどうなるのだろう? 順繰りと巡り巡って、最後にどこかの次元の別な麗華が穴埋めするのだろうか? う〜ん……シュールだ。
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