<空想科学祭>レビュー・感想掲示板


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[78] 紅き冥星 〜 ザナドゥはまだあるか? Name:ハジメ マコト HOME Date:2008/09/21(日) 18:27 [ 返信 ]
「些細な事象が奇跡の始まりであるのかもしれない。勿論、その逆の場合も少なからずあるのだが」
 惑星移住により新天地を手に入れ、労働用人形(=レプリカント)を宇宙開発に従事させる未来世界。
 これは辺境の惑星の、辺境の教会に住むある神父の物語。
 狭き密室――懺悔部屋を中心に、今日も変わらぬ一日が過ぎるはずだったのだが……。

 教会の懺悔部屋とSFを混ぜたらどうなるかなあと思い、ささっと書き上げました。『ジャム・カレット〜』よりはSFらしくなっていると思われます。気が向いたら指摘等を投げかけてやって下さい。

http://ncode.syosetu.com/n1173f/


[79] れびゅー Name:卓紙幣 Date:2008/09/21(日) 22:36
古いSF作品のオマージュらしいが、神父が主人公とは実にクールでカッコイイ(相変わらずヘビースモーカーのようだが…)
いつも思うのだが、この作者のスゴイところは、変幻自在な言葉のマジックを使うところにある。
隠喩表現に絶妙な細工が施してあるので、読み進めるうちに情景を描写しているのか心理を描写しているのか判然としなくなり、やがて全てが混然一体となった不思議な世界のイメージとなってフィードバックされる。なんだか、強い酒に酔っぱらったような現実世界との乖離を味わえるのだ。
告解室での暗幕を隔てての会話は、その妙にシュールなシチュエーションとは裏腹に、この物語の根底にある危険な世界観を予見させる優れた演出だ。
それにしても、脱走レプリカントの共同体という設定は、あまりにも魅力的でしかも危険だ。人類は、アイザック・アシモフの唱えた『ロボット工学の三原則』を再考すべきである。


[131] 感想かもしれない。 Name:みに丸 Date:2008/10/12(日) 18:17
シュルレアリスム。作風の事であるが、それが浮かんだ。
日本では『シュール』という少し違った意味で使われる事が一般のようだが、『現実以上の現実』の方である。少し大げさでもあるが、受けた感覚としての話。聖書をテキストと呼び、暗幕の向こうでは手に武器を持つ。作者は、読後に虚無感を、と言ったがそれを正確にこちらは感じとる事ができた。ただそこにあるだけの存在。事象。温度がない非情とも言うべきか。これは読んで聞く物語というより、作者のこさえた雰囲気(ムード)にのる、といった方がいいのかもしれない。
より洞察していくと、脱走レプリカントという存在に恐怖する。少し課題を向けられたような作品に思えた。
(ううむ……細かくも指摘をしてしまうが、2箇所中盤までに誤字らしきものを発見。直されたし)
少々幻想感も確かにあるが気にはならない。SFらしい。面白かった。


[171] 感想 Name:四十万 Date:2008/10/19(日) 23:00
 SF好きの作者が大SF作家に敬意を表してオリジナルでアンサーソングを歌っている、といったところなのだろう。
 オリジナルな用語や特異環境が連発するのは、SFとファンタジーの特権(作者にとって)であり、この作者の紡ぎ出した用語・特異環境に対する優越感に拒絶反応を示す者は、幻夢の世界への扉を開く事を恐れる不幸な人々である。大体がスルーして読み進めれば分かって来るもの(というより作者が説明してくれる)なのだけれどね。しかし、短編ではそうはいかない。世界観に繋がる言葉は置き去りにされた読者に何の解決ももたらさず、仕方なしに想像力で補うしかない。
 しかしながら、この作品ではその用語などの説明欠如を登場人物の魅力が補っている。読み進める力を与えてくれるのだ。冒頭にも記したが、この作品は、SF好きのSF企画に対する佳曲(アンサーソング)である。

 ちなみに、作者がリスペクトするのはアシモフで、1950年代の佳作「火星人の方法」へのオマージュであろう。(ああ、言っちゃったよ・・・卓氏の様に匂わせるだけの方がカッコ良いのに私ったら・・・違っていたら私のSFセンスとはその程度、と笑って納めて頂きたい)


[247] 感想 Name:天崎剣 Date:2008/10/25(土) 01:40
何よりも文章がまず読みやすい。そして、すっとその世界に引きずり込ませる力を感じます。
このダークな雰囲気はまさしく私好みの世界観。暗く沈んだ彼の心もはっきりと伝わってきます。
病気、レプリカントの使い方にも納得が出来るし、目の前に情景が広がっていくような錯覚すらありました。
ホントに上手い! の一言です。
残念なのはタイトルかな〜。
ハジメさんの別の作品タイトルに酷似しているので、出来れば避けたほうがよかったかも。もうちょっと捻って、捻って、捻ってみたら。
などと、ネーミングセンスのない私が言うと説得力ないですね、はい。


[261] 感想のつもり Name:あゆみかん Date:2008/10/25(土) 21:50
仕掛け、ルール、プログラム。それが実行された時。一体どのような成功が、または災いが。結果として見えてくるのか。システム開発者は災いさえも視野に入れ、計算する。何だか作品とはズレますがそんな駆け引きを連想させてくれました。
まるで望郷を眺めてしまうような感慨にひたりましたね……って私だけかな(汗)。人類の青き母星、と聞いたからでしょうかね。
しかし神父様はクールだなあ。しびれる。


[277] RE:紅き冥星 〜 ザナドゥはまだあるか? Name:mintel Date:2008/10/26(日) 07:14
 タイトルだけみるとスペースオペラぽいんだけど、実はハードボイルド。
 ヘビースモーカーで懺悔室に猟銃持ち込んで告解を受ける神父が主人公。
 ブレードランナーが好きな人はとりあえず行っておくべし。


[375] 作者より Name:作者 Date:2008/11/02(日) 07:40
 墓穴を掘ってしまいそうなので、サラッと手短に、で申し訳ありません。
 この作品に関しましては、なんというか、主人公に魅力があると言われたのが意外でなりません……。作者としては非常に嬉しい限りです。
 レビュー、本当にありがとうございました。血肉にするよう、精進します。



  



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